ハーブ&ドロシー(Herb & Dorothy)
現代アートの小さな巨人、アートコレクターの老夫婦を追ったドキュメンタリー映画、
「ハーブ&ドロシー(Herb & Dorothy)」を観てきました。
http://www.herbanddorothy.com/jp/index.html
“You don’t have to be a Rockefeller to collect art.”
「ロックフェラーじゃなくたってアートコレクターになれる!」
どこにでもいそうな平凡な老夫婦、ハーブとドロシー。
夫のハーバート・ヴォーゲルは元郵便局員、ドロシーは元公立図書館の司書。
そんなごく普通の一般市民である彼らが成しえた偉業とは、
「アメリカ全土の美術館に4000点余りのアート作品を寄贈した!」
美術館に寄贈をするほどのアートコレクターなんて聞くと、あり余る富を持ち、高級車をブイブイ乗り回しているセレブなお金持ちを想像してしまうけど、彼らは1LDKのアパートに猫と亀と共に暮らす、ごく普通の老夫婦なのです。
彼らがアート作品を買う基準はとてもシンプル。
「自分たちの収入で買える値段であること。」
「彼らの小さなアパートに収まるサイズであること。」
このたった二つです。
アート作品を見ているときの二人は眼をキラキラさせて、真剣でありながらとてもハッピーで楽しそう。
作品について語る言葉はシンプルでさりげない。
眠たくなるような小難しい講釈なんて必要ないんです。
二人の口から語られるアートは、とても身近にある素敵なもののようで、親しみを感じます。
慎ましい暮らしの中で30年以上かけて集めたコレクションは4000点余り。
彼らのコレクションは、すでに価値が高騰したアーティストの作品ばかり。
数点売れば大富豪になれるにもかかわらず、夫妻はただの一作品も売ることはなく、ナショナル・ギャラリーに寄贈しました。
ナショナル・ギャラリーの壁に記された二人のコレクション、「ヴォーゲル・コレクション」の記述を嬉しそうに、二人寄り添い見上げるシーンは、なんだか観ている私まで胸が熱くなってしまいました。
映画のHPのメッセージのページに記載されている竹内れいみさんの文章がこの映画、この二人のことをあまりに素敵に表現されていて感動したので、載せさせていただきました。
「穏やかで情熱的。
小さいのに偉大。
質素だけど豊か。
そんな不思議な老夫婦、ハーブとドロシーが教えてくれたのは、お金には変えることができない、人生の楽しみ方。
ロマンティックに人生を生きることは、実はそんなに難しいことではないのかも知れないと気づかされる、控えめな名作。」
予想以上に感動したこの映画、アートに興味がある人も、映画が好きな人にもすごくお勧めです!
「ハーブ&ドロシー」は名古屋では名演小劇場で1/28まで上映されています!
http://homepage3.nifty.com/meien/
その他の映画館はこちらでご確認ください。
http://www.herbanddorothy.com/jp/theater/index.html
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