画廊若林’s blog

画廊若林は名古屋市東区葵にある画廊です。 展覧会やアート情報について紹介しています。

田中佐知男 絵画展 2017

本日6月3日(土)よりスタートしました「田中佐知男 絵画展」
f:id:gwakabayashi39:20170603155523j:plain
愛知県一宮市出身、広島在住の画家です。
広島を拠点に、名古屋・東京・松山(愛媛)・岩国(山口)等で個展を開催し、活動しています。

画廊若林では、4度目の個展です。
今までは、10月秋に開催していましたが、今年は6月初夏の時期になりました。
季節を変えると、新鮮な感じがして、それもまた良いですね。
f:id:gwakabayashi39:20170603155924j:plain
今回は、広島の御手洗(みたらい)を中心としてた海景画、海や水面の作品が多いです。
暑くなってきた季節に、涼やかな気分になり、心地よい。
f:id:gwakabayashi39:20170603160351j:plain
モチーフは変わっても作品の核(テーマ)となるのは、「映り行く光」
絵画平面の中に深遠な奥行と目映い光、できれば時間のうつろいまでも
描きたいと願いながら、制作されています。

今回のDMに使われた作品、「潮騒しおさい)」
f:id:gwakabayashi39:20170603161001j:plain
この作品について田中さんに解説をいただきました。

呉市大崎下島にある御手洗(みたらい)という風光明媚な港町での風景です。
海の波や光の表現は油絵の具の透明性を利用して、パレットであまり混色せずに、何層にも薄く重ねています。
筆は極細でしなやかな広島の「熊野筆」を愛用しています。
キラキラしたハイライトの部分は鋭利なパレットナイフで絵具をピンポイントで盛り上げてます。
少々気の遠くなる作業です。
よく見ると実際にはありそうにない色を所々にのせていますが、それによって「人の視線を動かし」、波のように揺れ動いた感覚にならないかな?と狙っています。」

画像だとちょっと見にくいかもしれませんが、作品の表面は絵具の凹凸があり、それもまた水面の揺らぎのようで不思議な感覚になります。

f:id:gwakabayashi39:20170603161910j:plain
作品で表現しているもの、創作のテーマ、そして、なぜそのテーマに取り組んでいるのかを教えていただきました!

「映り行く光」を常に意識していますが、もっと大きく抽象的に言うならば、「形なきもの、色で表現できないもの」を描いてみたいと奮闘しています。
いわゆる「キラキラ輝く光」だけでなく、その場の空気感や香りまでも描ければ!と。

「なぜ?」と聞かれると言葉が詰まりますが、物故作家でいえば「ターナー」や「長谷川等伯」のような大気までも描く作家に憧れてます。
そもそも(本来)私が画家を目指したきっかけはパリで観たモディリアーニの人物画です。
作品から直接的な光を感じたわけではありませんが、ずっと封印していた「画家になりたい」という幼いころからの「内なる光(想い)」が一瞬にして解放されました。」

f:id:gwakabayashi39:20170603160700j:plain
最後に今回の個展の見どころ、新たな取り組みについて、田中さんから一言。

「とにかく気に入った作品が1枚でもありましたら、ぼーっとのんびり眺めて下さい。
さざなみの音や潮の香りがしてくるかも?
これからも、もっともっと人が、イヤ、自分自身が感動するような作品を目指します。」

6月18日(日)まで開催しています。
ぜひ、ご来場ください!
g-wakabayashi.com

建部弥希展 - landscape:mindscape - 2016

11月19日(土)から始まった「建部弥希展 - landscape:mindscape - 」

f:id:gwakabayashi39:20161124143824j:plain

名古屋在住の抽象画作家です。

名古屋だけではなく、東京、大阪、宮崎と幅広く活動されています。

当画廊では、去年と続けて、2回目の個展です。

f:id:gwakabayashi39:20161124144045j:plain

水面の揺らぎ、日だまりなどの自然現象や風景をモチーフにして、作品を作成しています。

カラフルな色調で、ともすれば反発しあうような色の組み合わせも、不思議と調和して、穏やかささえ感じさせてくれます。

f:id:gwakabayashi39:20161124145431j:plain

一点だけの作品を見ると、その世界観が伝わりにくい作風かもしれません。

展示されている作品、全体を通して見ていただくのがベストだと思います。

f:id:gwakabayashi39:20161124153427j:plain

私はいつも建部さんの個展では、景色がだんだん見えてくるような、わかってくるような不思議な感覚になります。

 

今回の個展では、大小合わせて42点の作品を展示しています。

テーマとされている「時の流れ」も感じていただけるのではと思いますよ。

 

12月4日(日)まで開催しています!

ぜひ、ご高覧ください!

g-wakabayashi.com

永都叶千展 - メタモルフォーゼ - 2016

 9月10日から始まった

永都叶千展  - メタモルフォーゼ -

f:id:gwakabayashi39:20160911154408j:plain

地元名古屋在住の画家です。

当画廊では、去年に引き続き、2回目の個展です。

f:id:gwakabayashi39:20160911154618j:plain

日本画を主としていますが、岩彩と他の画材を組み合わせた新しい表現方法、「混合技法」を持ち味とされています。

f:id:gwakabayashi39:20160911155014j:plain

日本画というと、和のモチーフを扱った作品を連想しますが、ヨーロッパの文化財や花を描いた作品も精力的に制作されています。

f:id:gwakabayashi39:20160911155521j:plain

 実際に現地を訪れて、各文化財を回る旅をされたそうです。

スケッチに夢中で遅くなってしまい、宿が取れず、寝袋で寝た経験もあるそう(笑)

 

近年は新しく制作されている作品は、「心に響く、日本美」をテーマにしたものが多く、この個展と並行して、三重県桑名市で開催している「村正体感 日本刀特別鑑賞会」に刀工の工程風景の作品を展示されています。

f:id:gwakabayashi39:20160911160515j:plain

www.showa-print.co.jp

9月の分は完売したそうですが、10月の予約はまだ空きがあるそうですよ。

 

永都叶千展 - メタモルフォーゼ -

今月、25日(日)まで、開催しています!

是非、ご高覧ください!

g-wakabayashi.com