画廊若林’s blog

画廊若林は名古屋市東区葵にある画廊です。 展覧会やアート情報について紹介しています。

愛知県美術館 「シャガール展」 2014/4/17~6/8

今週4/17(木)から始まった愛知県美術館シャガール展」に行ってきました。

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■ 公式サイト:http://m-chagall.com/

開催場所の愛知芸術文化センターは地下鉄「栄」駅から、徒歩3分。
市バスや 名鉄電車の駅からも、徒歩2分ほどで とても便利な場所にあります。
オアシス21から地下連絡通路、または二階に連絡橋が直結しています。

会期は、2014年4月17日(木)~6月8日(日)です。
※基本的に月曜日が休館日ですが、連休も挟みますので、詳しくはHPでご確認ください。

二十世紀を代表する画家の一人、マルク・シャガール(Marc Chagall – 1887~1985)。

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独特の色彩感覚に基づいた幻想的な作風で、今なお世界中の人々に愛される画家です。

今回の「シャガール展」では、日本未公開作品を中心とした、約250点もの作品が一堂に展示されています。
絵画だけではなく、陶器作品、ステンドグラス、シャガールがデザインした舞台衣装なども展示されていて、興味深かったです。

個人的には、大きなタピスリーに目が惹きつけられました。
タピスリー(タペストリー英)とは、壁掛けなどに使われる室内装飾用の布です。
ゴブラン織りとも呼ばれます。
織物であのシャガール独特の線や色彩をこんなにも、見事に再現できるんだ!と、感服しました。

会場内は第1章から第3章まで、3つの章に分けて展示されています。

「第1章 祝祭の空間・色彩の交響」

「第2章 精神の光・祈りの造形」

「第3章 南仏での安息・晩年の境地」

第1章では、パリ・オペラ座の天井画、ニューヨーク・メトロポリタン・オペラハウスの大壁画を制作するにあたっての 下絵や説明を主として紹介されています。
その他にも、バレエの舞台衣装や舞台背景画の下絵など、舞台にまつわる作品が展示されていています。

第2章では、壁画やステンドグラスなど、宗教建築のための制作についてです。
帝政ロシア領ヴィテブスク(現ベラルーシ)に生まれ、東欧系ユダヤ人であるシャガールにとって、自らのアイデンティティーを 確認する機会ともなったようです。

第3章では、南仏に移住し、晩年まで精力的に 制作を続けたシャガールの油彩画のみならず、陶芸やタピスリーなど、多様な技法の作品が展示されています。

会場の最後の方に、大画面の映像でオペラ座天井画やオペラハウス壁画などを 見られるコーナーが設置されていて、とても美しく、迫力があって、そちらも見所の一つだと思います。

個人差はあるかと思いますが、シャガール展を見るだけで2時間近くかかりました。
じっくりと見過ぎたのか、いつもより時間がかかった。
なので、今回は常設の展示を見るのを、時間的に諦めました。

見応え十分のシャガール展、2014年6月8日(日)まで、愛知県美術館にて開催されています!

ちなみに、この展覧会に関連して、小牧市にあるメナード美術館では、「シャガール版画展」が、5月17日(土)~7月13日(日)に開催されますよ。

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そちらも合わせて、ご覧になれば、シャガールの世界にどっぷり浸れること間違いないでしょう笑